せっかく掴んだチャンスだったが、 うしお は問題を抱えていた。
ピープロ には パイロット版 を作り上げられるほどの スタッフがいなかった 。
うしお は、資金難の折り、スタッフを解雇してしまったことを悔やんだ。
昔のスタッフに声をかけたが、皆再就職先が決まっていた。
金になるかどうかわからない パイロット版 のために、彼らを呼ぶわけにはいかなかった。
そこで、 うしお は、ある男に声をかけた。
大映、円谷プロを渡り歩いたフリーの特撮技師、
的場徹。
パイロット版 だから、 安いギャラ で勘弁してくれと言うと、笑って答えた。
「私は、 うしお さんと一緒に仕事をするのが 夢 なんです。」
的場 の加入によって製作は急ピッチで進行した。
そして、昭和45年8月、 ついにパイロット版 が完成した。
タイトルは、
「 宇宙猿人ゴリ 」主役のヒーローは、 サイボーグ
「 スペクトルマン 」であった。
早速、 うしお はフジテレビに パイロット版 を持ち込んだ。
好評 だった。
うしお は確かな手応えを感じていた。
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